Hearthstone環境考察

使用率をまとめたり環境予測をしたりします。Hearthstoneに関連するトピックをゲーム理論や統計学の視点から取り上げ…たりもできればいいですね…

環境予測:天下一ヴドゥ祭(ポストナーフ)

突然のナーフから1日半経ちました。現段階での環境予測を公開します。
docs.google.com

備考

  • 1シート目が予測のグラフ、2シート目が予測データ、3シート目が予測に用いた勝率と0期目の使用率です。
  • グラフは横軸が時間、縦軸が使用率です。※時間軸と現実の一日が対応しているわけではありません。
  • グラフには可読性のため全期間を通した予測使用率で上位のデッキのみを掲載しています。データのページには全てのデッキの予測を掲載しています。
  • データはHSReplay.netが公開しているものを用いました。

   Hearthstone Meta - HSReplay.net

  • 「全サーバー」の「レジェンドランク~ランク5」の「過去1日」のデータから、「マッチアップごとの勝率」と「デッキ別の人口割合」を用いて予測を行いました。
  • データ不足により勝率が算出されていないマッチアップの勝率には、すべてのプレイヤーのデータによる勝率を適用し、それでも算出されない勝率は50%としました。
  • 予測モデルについては以前の記事を参照ください。

   環境予測に関する説明 - 経済学と統計学とHearthstoneと

  • 予測はラダーにおける使用率に限ります。

結果の解釈

この予測は言わば「機械的に対戦を続けた結果のシミュレーション」であり、現実とは大きく異なります。それでも、その結果から読み取れることは少なくないため、その解釈をします。

群雄割拠

グラフの右側の方を見ると、多くのデッキ(15~20種類)が0以上の使用率を維持していることが見て取れると思います。
また、縦軸に着目しても、瞬間使用率が最も多い偶数シャーマンでさえ使用率40%を超えないという結果になりました。
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これが意味するのは、明確なトップメタが存在せず、多くのデッキにチャンスがある状況であると言えます。

環境初期

環境初期は、現在使用率の高いスペルハンター、断末魔ハンター、奇数ローグの3デッキがそのまま使用率を伸ばすと予測できました。
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太い赤がスペルハンター、太いオレンジが断末魔ハンター、太い黄土色が奇数ローグです。

それにワンテンポ遅れますが、OTKパラディン、秘策ハンター、クローンプリ―ストの3デッキも使用率を伸ばすと予測できました。
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太い紫がOTKパラディン、太い薄緑が秘策ハンター、太い濃緑がクローンプリ―ストです。

これらほどの伸びはないものの、偶数パラディンも初期で使用率を伸ばすと予測されます。

一方で、現在使用率が高めの偶数ウォーロック、ミッドレンジハンター、テンポローグは使用率を落とすと予測されました。
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見辛いですが太い臙脂が偶数ウォーロック、太いオレンジがミッドレンジハンター、太いピンクがテンポローグです。
初期に流行るデッキに不利マッチが多いというのが理由と考えられます。

偶数シャーマンの可能性

初期に流行るこれらのデッキに対して、偶数シャーマンが非常に相性が良く、使用率を増やすと考えます。
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太い水色が偶数シャーマンです。

偶数シャーマンの流行に伴って、初期に流行るデッキのうち断末魔ハンター、OTKパラディン、偶数パラディン、クローンプリ―ストあたりのデッキは使用率を落とします。
一方で、スペルハンター、奇数ローグ、秘策ハンターはある程度高い使用率を保ち続けると予測できます。

その後

ここまで来ると予測としての信憑性にはそこまで期待できませんが、ここで挙げるデッキは「環境次第で化ける可能性のある枠」として解釈しています。

偶数シャーマンが流行した場合、それに対してメックトゥーンウォーロック、奇数クエストウォリアー、キューブロックが使用率を伸ばすと予測できました。
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太い藍色がメックトゥーンロック、太いピンクが奇数クエウォリ、太い水色がキューブロックです。

また、これまで流行を経験しつつこの段階でも高い使用率が期待されるデッキは、スペルハンター、断末魔ハンター、秘策ハンター、偶数パラディン、奇数ローグ、偶数シャーマンの6デッキと予測できました。環境で長く戦えると予測できたこれらのデッキは、優先的にクラフトする価値があるかもしれません。

大流行はしないものの堅実に生き残るデッキ群として、メックトゥーンクエストプリ―スト、奇数ウォリアー、コントロールプリ―ストが挙げられます。


以上になります。