天下一スタッツ祭:アリーナ編
数字で実力を示す時が来た!究極の報酬をつかむには、12人の特A級トロルプレイヤーたちを倒さなければならない。さあ、喧嘩だ!
概要
前回好評を頂いたスタッツ別集計「天下一スタッツ祭」のアリーナ編です。
ta9e2hs.hatenablog.com
天下一ブドゥ祭環境の闘技場で実際に使用されたカードのスタッツに着目し、使用率と平均勝率をまとめました。
集計データのスプレッドシートを公開します。
docs.google.com
備考
・データはHSReplay.netが公開しているものを利用しました。
hsreplay.net
・「全サーバー」の「闘技場」で「2019年1月25日から遡った過去14日間」の試合で用いられたミニオンの集計を用いました。
・トークン生成系の呪文*1は含めません。
・複数のミニオンを生成するミニオン*2は、元々のカードに書かれている1体分のスタッツのみを勘案しています。
・闘技場のピックで出現しないミニオンは含めません。
・闘技場においてカードの出現率は一様ではありませんが、集計データには補正をかけません。
結果
今回の記事では、前回と同様に採用枚数部門、デッキ勝率部門の二種類の結果発表を行います。
各部門トップ5とワースト5、その中の代表的なミニオンを5体ずつ紹介します。
採用枚数部門
デッキの中に該当するスタッツのミニオンが平均して何枚採用されているか、のランキングです。計算式は
採用枚数の分布は以下のようになりました。
以下にランク上位、下位のスタッツを紹介します(右端の数字はスタンダードランク編のランキングです)。
そのスタッツ内で採用率の高いミニオン上位5種も合わせて紹介します。
1位:2/2 (1.55枚)(1)
スタンダードランク編に引き続き、トップに輝いたのは2/2でした。
そもそも種類が多い*5ということもありますが、その中でも扱いやすいミニオンの多さが差をつけた要因になったのだと思います。
やはりアリーナでも菌術師は強かった。あと数か月あらゆる場面で見かけるに違いないですね。
2位:2/1 (1.52枚)(5)
僅差で2/2に敗れたのは2/1。こちらはスタッツとしては「弱い」部類に入りますが、上位の顔ぶれを見るにアリーナにおいて強力な効果を持つミニオンが多数含まれることから採用枚数が増える形になったと思われます。
3位:2/3 (1.41枚)(6)
ワニスタッツが3位にランクイン。スタンダードランクではラプタースタッツに敗れていましたが、闘技場では逆転しました。上位2スタッツに対して1:2交換が可能なため、現在の闘技場においては3/2より優先されるということでしょうか。
4位:3/3 (1.29枚)(2)
2/2と同数の種類が存在する3/3ですが、闘技場ではランクを落としました。
ランク上位のスタッツと比べて感じたのは、3/3スタッツを持つミニオンは3コストのものが多く、逆に「高コストでスタッツは低いが効果が強力」というミニオンが少ないという点です。スタッツとしても3/2と相討ち、3/4に一方を取られるので特段優れているわけではありません。
5位:3/4 (1.20枚)(11)
5位はスタンダードランクから大幅にランクを上げた3/4。3/3/4というスタッツが非常に強力で闘技場において人気が高いため、スタッツの平均を押し上げたという格好になっているのではないでしょうか。
ワースト5位タイ: 9/5, 0/7, 0/9(0.003枚)
盤面の取り合いに参加できない攻撃力0のミニオンが並びました。前回最下位二冠だったコアハウンド君は今回なんと最下位を回避できました。やるわね。
ワースト4位: 9/6(0.002枚)
特にコメントはないです。
ワースト2位タイ: 10/10, 20/20(0.001枚)
きれいなスタッツが仲良くランクイン。スタン環境でデッキに入れられる10/10はメックトゥーンしか存在しません。
ワースト1位: 6/3(0.0009枚)
驚くべきことに、ワースト1位を獲得したスタッツはフックタスク船長でした。
見るからに強そうな上位陣を翻しての最下位。確かに何から何まで闘技場向けではないカードなので、致し方ない面はあるかもしれません。
一応名誉のために言っておくと、採用されたデッキの勝率は特段悪いわけではない、むしろ高い部類に入るため、このミニオンがどうしようもなく弱いというわけではないと思います。
参考として、スタッツごとのミニオン種別数のグラフも掲載します。
1/1や3/3, 4/4といった攻撃と体力が同じミニオンの種類は多いですが、闘技場においては種類の多さの割に採用率が下がる傾向にあるように感じます。
また、やはり体力が高めのミニオンの採用率は種類に比べて多くなる傾向にあると思います。
この中ではやはり2/1は特殊な傾向を見せているように感じます。個別の項目で述べた通り盤面に干渉する能力の高いミニオンが多いというのが高い採用率の理由であるように感じます。
平均勝率部門
そのカードが採用されているデッキの勝率の平均です。計算式は
です*6。
平均勝率部門は直接トップ5、ワースト5を発表します。
そのスタッツ内でデッキ勝率上位5種のミニオンも合わせて紹介します。
1位:12/12 (58.56%)
平均勝率部門、堂々のトップに輝いたのはデスウィングとティランタスの12/12コンビでした。
ティランタスはそこまで高い評価を得ていませんが、力の化身の圧倒的存在感により首位を獲得しました。
ちなみに、これはデスウィングには内緒にしておいてほしい話なのですが、彼を使用した試合の勝率は45.4%と非常に低いです。一方、ティランタスを使用した試合の勝率はなんと63.3%もあり、これは全カード中6位の成績です。
2位:3/9 (58.18%)
こちらも僅差です。2位にはヴォイドロード&ブラックガードの3/9コンビがランクイン。といってもブラックガードの採用率は非常に低いため、加重平均のランキングにおいては実質ヴォイドロードの功績と言えるでしょう。ランク戦でも嫌というほど見せつけられてきた継戦能力の高さが鍵でしょうか。
3位:3/15 (58.1%)
これまた僅差で3位に入ったのはロード・ジャラクサス。上記のヴォイドロード含め、これらのカードは使用した際の勝率がデッキの勝率と比べてそこまで高いわけではありません。ウォーロックの重いカードを重視したデッキができればアリーナで強い、という意味に取れるかもしれません。
4位:6/6 (57.6%)
ここに来て16種類のミニオンが含まれる6/6がランクイン。スタンダードランク編で見た通り、勝率部門ではニッチなスタッツが上位に入ることが多いだけに意外でした。
上位の顔ぶれを見るに、6/6は単体で仕事をする、汎用性の高いカードが多く含まれているため、採用されたデッキの勝率向上に貢献していると感じます。
実際に、ヒーメットを除けば上位陣のミニオンを使用した際の勝率は50%台後半~60%台と非常に高いです。
4位:7/7 (57.3%)
5位には12種類含まれる7/7がランクイン。確かにパワーカードが多いです。
7/7はウーンダスタを除く全てが7マナか8マナであり、終盤のボードにおいてプレッシャーを与える役目を担いやすいのかもしれません。
バニラである戦のゴーレムでさえデッキ勝率が56%と高くなっています。
ワースト5位: 1/6 (52.5%)
ワースト5位は1/6。3コスト相当、かつ体力の多いスタッツですが、3/2と2/3両方に相討ちをとられ、3/3以上には負けてしまうため、実は盤面干渉能力が低いです。そもそも該当するカードが弱いというのも問題だと思いますが。
ちなみに、森の案内人は闘技場全ミニオンで最もピック率の低いカードです。
ワースト4位: 2/8 (51.7%)
ワースト4位は2/8。パッとしないスタッツだし、面子もパッとしません。
ドラッカリの守備兵に至っては使用した試合の勝率が40%を切る危険なカードなので、闘技場向けではないと言えるでしょう。ランク向けでもないですが。
ワースト3位: 9/6 (50.8%)
ワースト2位: 0/9 (48.5%)
君たちはさっき見た。
ワースト1位: 20/20 (47.5%)
というわけで、堂々の最下位を獲得したのはクライヤミでした。
このカードが一枚入っているだけで勝率を著しく下げるというだけでも問題児ですが、彼を使用した際の勝率は35.3%ととんでもない低さを誇ります。
基本的に、使用した際の勝率と使用することの合理性、採用する必然性は同値関係で語れませんが、ここまで低いと「こいつをプレイしてはいけない」可能性が非常に高いと感じます。
今回の記事は以上になります。
後日、同じデータを使ってこれ以外の集計も発表しようと思っています。
*1:例:ジャングルの遭難者
*2:例:メカンガルー、サロナイト鉱山の奴隷
*3:採用率*平均採用枚数によってカード毎の採用枚数の期待値が求められ、スタッツ別にこれらを合計することでスタッツ毎の採用枚数の期待値となります。
*4:ちなみに、全てのスタッツに関して採用枚数の和をとると23枚程度になりました。これは「アリーナにおいてミニオンは平均23枚ピックされている」という意味になります。ちなみのちなみに前回のスタンダードランク戦において同様の計算を行うと約14枚になりました。
*5:60種類、3/3と同数でスタッツ別トップ
*6:今回はスタンダードランク編と異なり、採用されている場合の採用枚数も勘案します。