コスト別ベスト・オブn/n/n
※偏見と狂気にまみれています。多分に。
※この記事は、紹介したミニオンが最強である、ということを主張するものではありません。あくまで、主観的な「よさ」について語ったものとなります。
1/1/1
シンプルかつ強力な効果、いつ引いても腐らない利便性、ほぼ全てのパラディンデッキに搭載される汎用性、容易に手に入るレアリティ。そして1コスミニオンの中で最もゴールデンが相応しいその佇まい。パッチーズを失った今、総合的に見て有徳の優位を脅かすミニオンは存在しないのではないだろうか。
2/2/2(6/6/6)(10/10/10)
1体で3度美味しい。これの入るデッキは大抵コントロール寄りなので三度その姿を拝めること間違いなし。DKの下なら戦闘が発する度に10点回復。何よりその圧倒的中二病感。
このコスト帯に限ったことではないが、騎士団で追加された公爵は選定に漏れる傾向がある。これは彼らのスタッツが「そうあるべき」という理由でデザインされているという点に起因する。彼らは2/2/2,3/3/3,4/4/4であることを強いられているのだ。果たしてそこに興奮はあるのか?そこに感動はあるのだろうか?我々は奇跡的に授かったスタッツの美しさに酔うべきなのであって、ブリザードの思惑通りの機械的な規律に決して惑わされてはならないのである。
3/3/3
恐らく最も競争が激しいと言っても過言ではない3/3/3。見事制したのは死憎悔いのグールだった。
選定理由の前に、まずこのスタッツがいかに激戦区であったかを語らねばなるまい。予てから3/3/3は強者の集う場であった。クラシックからは海賊を代表する南海の船長、マーロックデッキの核である戦隊長に始まり、ボードコントロールの鬼(ハゲ)、いぶし銀の活躍を見せる大地の円環の遠見師やアルダーの平和の番人など、誰もが名を知る強豪がひしめき合う。そこに加えて、(あまりに候補が多すぎるので現環境に絞ってみても)一度放置すればゲームを終わらせかねないヒナやゴロツキ、圧倒的爆発力を見せるハッピーグールやキノコの呪い師、優秀なテックカードのウーズやヴォイドリッパーに、なぞなぞクソ野郎。何れも甲乙つけがたい能力であり、この混沌を抜け出す術は見つからないように思われるかもしれない。
ここでグールの選定に至った理由を説明しよう。
まず、ベスト・オブ3/3/3たる者、3/3/3というスタッツの美しさが保たれなければならない。スタッツを爆発させることで力を発揮するヒナやゴロツキはこの点で候補から外れた。彼らは当然強いが、その強さは3/3/3の枠から外れることによって得られるものなのである。これはいただけない。
また、当然ではあるが単体で完結しているかどうかは大きな意味を持つ。いくらシナジーによって強力な力を得ると言っても、それはカード単体のパワーを意味しない。海賊デッキに戦隊長は入るか?マーロックデッキに船長は入るか?否だ。
そうして最後まで私を悩ませたのは、SI:7諜報員と死憎悔いのグールの二択である。どちらも強力であり、1枚で完結していて、多くのデッキに採用されるポテンシャルを持つ。
結論を述べよう。グールがハゲより3/3/3に相応しい理由は、「ヒーローの特色をいかに反映させているか」に尽きる。
もちろん、ハゲもまた、ローグの得意とする序盤のボードコントロールを、ローグ特有のコンボというギミックで実現するという、ローグというクラスを象徴するカードであることは全く否定できない。しかしながら、コンボギミックの性質上どうしても複数枚のカードを使わなければその真価を発揮できない。ハゲがローグの象徴たり得るためには、他のカードのお膳立てが必ず必要とされるのである。
一方、グールはどうだろうか。3コストで旋風剣を撒き散らしながら降臨する3/3。全体1点は自傷であり、AOEであり、ウォリアーのコンセプトの一つとなっている。これほどまでに簡潔な形で「ウォリアー」というクラスを体現するミニオンが他にあるだろうか。たとえ存在したとしても、それは3/3/3ではない。故に、私の中でのベスト・オブ3/3/3は一意に定まったのである。
念を押すが、この結論はハゲの3/3/3としての優秀さを損なうものでは全く無い。当然、彼が最良である世界線も存在するだろう。
4/4/4
4/4/4を出しながら、4/4/4が勝手に3体も出てくる。たった1枚で前準備もなく合計4体の4/4/4。ここまで4という数字を強く意識させ、全世界のプリースト使いを絶句させたミニオンは他にいないのではないだろうか。
5/5/5
文句は言わせない。ハースストーン史上最も素晴らしいカードの一つである。スケベしようや。
※多くのワイルドプレイヤーにとって、この枠はロウゼブかもしれない。
6/6/6
凄まじき焦熱の悪鬼はその立ち位置も含め考慮に値するが、力は感じない。奈落の始末屋がスタンダードに存在した間、彼の居場所はなかったのだから。
7/7/7
なんか選ばないといけない気がした。
8/8/8
ラグナロスとがっぷり八つで戦いを繰り広げる。しかし、なんとなくではあるが彼が選ばれた意味は察せられるであろう。8という数字の安定感と挑発は非常に噛み合っている。
片やラグナロスのランダム効果が8である理由はあまり見出せない。仮に7/7/7や9/9/9のラグナロスがいたならば、それを受け入れるのは7/7/7や9/9/9のリッチキングより容易なのではないだろうか。
このカードがn/n/n史に残る一戦であることには間違いないが、ここはアーサスが辛勝といってよいだろう。
9/9/9
1/1位
10/10/10
ライバルの最有力候補は放たれし激昂ヤシャラージュであろうが、今一度胸に手を当て考えてみてほしい。
彼を10コスト払って降誕させる機会はどれほどあっただろうか?
逆に、パイロスを召喚する場合、ほとんどのケースで10マナを払う必要があるだろう。やはりベスト・オブ10/10/10を名乗る以上、そのプレイヤーに求める対価の大きさも加味するべきであろう。大きな代償を払ってこそ、ファッティは輝くのである。
以上