Hearthstone環境考察

使用率をまとめたり環境予測をしたりします。Hearthstoneに関連するトピックをゲーム理論や統計学の視点から取り上げ…たりもできればいいですね…

10月のデッキ別使用率変遷

10/2~10/31にかけての、デッキ別使用率の変遷をまとめたスプレッドシートを公開します。

docs.google.com

 

●備考

・データはHSReplay.netが公開しているものを集計しました。

HSReplay.net - Unleash your potential

・「レジェンド~ランク5」の「過去1日」の人口を、毎日12時頃に集計しました。技術的な問題で集計時間が大きくずれることがあるので、完全に正確なデータを集められたわけではないと思います。参考までに。

・1ページ目が推移のグラフです。横軸が日付、縦軸が割合を示しています。グラフには使用率平均上位30のデッキのみを掲載しています。

・2ページ目が生のデータです。こちらには全てのデッキの使用率を掲載しています。

・データの欠損が1日分あります。

 

 

●雑感

1か月間の使用率の変動に関して、グラフから読み取れることをまとめます。

※使用率の増減に言及する時にあたかも因果関係があるかのような表記をしている箇所がありますが、実際に因果関係が存在するかどうかはわかりません。

 

 

 ・ナーフの影響

10/19に行われた「マナ・ワーム」と「含み笑う発明家」の弱体化がなされました。その結果がラダーに与えた影響は、今回に関しては限定的だったと言えるでしょう。

 

まず、マナ・ワームのナーフによってテンポメイジが激減しました。

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太い紫がテンポメイジの使用率です。ナーフ前は6%~7%の使用率がありましたが、ナーフ後は1%を切っています。

 

また、含み笑う発明家のナーフによってトークドルイドとクエストローグが減少しました。

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太い青がトークドルイド、太いオレンジがクエストローグです。どちらもナーフ後は使用率が約半分かそれ以下になっています。

 

しかし、これらのデッキが環境から消えることで、使用率が大きく増えたデッキというのは奇数パラディンのみと言えます。他の多くのデッキはナーフ前と似たような使用率を維持しています。

 

これは今回のナーフが「強いデッキのキーパーツを弱体化する(cf.性悪な召喚師、クリスタルコア)」というより、「強いカードを弱体化する(cf.回廊漁り蟲)」という性格のものだったからで、その結果「強いカードを使っていたデッキが減った」のだと考えます。

 

 

・断末魔ハンターが使用率最上位

10月に最も人気があったのは断末魔ハンターでした。10月3日以降、使用率トップを維持し続け、後続を大きく引き離しています。

 

 

・2位以降は混戦

ナーフ前の環境では、ズー、テンポメイジ、偶数ウォーロック、奇数ローグが2位集団として鎬を削っていました。ナーフ後はテンポメイジが消えた代わりに、奇数パラディンが増加、そこにマリゴスドルイド、シャダウォックシャーマンが少しずつ追い付くという形で2位集団の仲間入りを果たしている形です。

 

 

以上です。